仕事の内容や役割について調べよう

保健師は、地域保健サービスの向上に寄与する専門職として各地の自治体や医療機関、介護施設、一般企業などで欠かせない存在となっています。たとえば、地方公務員として役場や保健所、保健センターなどに勤務する保健師は、窓口で育児や介護に関する悩みを抱える地域住民から直接相談を受け付けるだけでなく、必要に応じて検診の案内のため個人宅や法人を訪問するケースも見られます。また、時期によっては保健師が率先して食中毒の予防に向けて対策を行ったり、広報誌や自治体のサイトを通じて感染症の予防接種の呼びかけをしたりすることもあります。特別養護老人ホームや地域包括支援センターなど介護事業に携わる保健師は、介護認定や介護予防、施設入所の援助など広範囲にわたるサービスを担当します。

特に、高齢者世帯の割合が大きい地域では、在宅介護や施設介護などの希望者の数が増えていることもあり、介護サービスに関する専門知識や経験を持つ保健師に対するニーズが高まっています。なお、工業製品をメインに扱う一般企業の中には、産業保健師のアドバイスを受けながら従業員の健康面の問題に対処をしたり、職場の衛生状態の改善に向けて取り組んだりしているところも珍しくありません。保健師の仕事の内容や役割については、事業所ごとに大きなばらつきがあります。そのため、職場探しの段階から積極的に興味がある事業所の見学をしたり、採用担当者と話をしたりすることが大切です。事業所だけではなく、保健師の活動場所は幅広いため、慎重に動くことがポイントといえます。