保健師の仕事内容は看護師と比較した場合、いくつかの異なっている点があります。保健師の仕事とは基本的に対象となる人の健康の管理をおこなうことで、保健に関する指導と合わせておこなわれています。それに対して看護師の仕事は病気や怪我のために病院で治療をしている人を手助けすることが主な仕事の内容になります。保健師の仕事はデスクワークが多いことも看護師との大きな違いです。健康診断のデータをコンピュータに入力する仕事も保健師の役割で、診断の結果を基にしてデータの分析をおこなうこともあります。データの結果を基にしてレポートを作成することも保健師の重要な仕事で、住民の健康状態に関する傾向を分析することにより、新たな健康管理のための施策に生かすことができます。

その一方で看護師の仕事は移動が多いのが特徴です。入院施設のある病院で勤務する看護師などは特に、仕事のために移動する時間が多くなっています。ナースステーションから患者のいる病室まで往復することは一日に数回あり、手術を受ける患者に付き添うために手術室まで移動することもあります。基本的に看護師の仕事は立った状態のままで勤務する仕事が続き、患者の検温をしたり点滴をしたり、立ったまましなければいけない仕事が多くあります。患者と直接接する時間が多いのも看護師の仕事の特徴ですが、保健師も健康増進のための指導のために、住民と直接接する機会があり、指導法を考えるのも保健師の仕事です。